銅表面に生成した酸化第一銅及び酸化第二銅のボルタンメトリー測定の標準化に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • On Standardizing to Voltammetric Determination of Cupric and Cuprous Oxides Formed on Copper.
  • ドウ ヒョウメン ニ セイセイ シタ サンカ ダイ1ドウ オヨビ サンカ ダイ2ドウ ノ ボルタンメトリー ソクテイ ノ ヒョウジュンカ ニ カンスル ケンキュウ

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説明

銅が腐食すると表面に生成する銅酸化物 (Cu2O及びCuO) の分離定量には, これまで中性~弱アルカリ性の電解液を用いるクロノポテンショメトリー法がよく用いられてきたが, 測定時間が長いことや, 測定データを解釈する際のあいまいさなどの問題がある. 本研究では, Cu2O又はCuOの一方のみが存在する標準試料と両酸化物が共存する実サンプルを準備し, 2回の掃引を行う二重掃引サイクリックボルタンメトリー (DSCV) 法による測定を行った. その結果, Li+イオンを含む強アルカリ性電解液 (6M KOH+1M LiOH) を用いると, Cu2O→Cu及びCuO→Cuの還元による各ピークを完全に分離して得ることができた. 各ピーク面積から算出した銅酸化物の量は, 不活性ガス融解法による酸素分析から求めた値と3%の実験誤差範囲内でよく一致した. また, DSCV法から評価した酸化被膜の厚さも, 走査型イオン顕微鏡によって観察された膜厚とよく一致した.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 51 (12), 1145-1151, 2002

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (31)*注記

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