予備加熱表面酸化膜除去/スズ添加法による鋼中微量酸素の定量

書誌事項

タイトル別名
  • Determination of Trace Oxygen in Steel Using Tin after Removing Surface Oxide by Preheating.
  • ヨビ カネツ ヒョウメン サンカ マク ジョキョ スズ テンカホウ ニ ヨル コウ チュウ ビリョウ サンソ ノ テイリョウ

この論文をさがす

抄録

不活性ガス融解法の微量酸素分析において,試料投入口と金属フラックスのSn投入口(デュアル投入機構)を有した装置で,金やすり研磨や化学研磨及び電解研磨などの表面汚染物除去後に生じる表面酸化膜を,不活性ガス中で1000℃ に加熱した黒鉛るつぼ内で予備加熱を行い,試料表面の酸化膜を還元除去後,あらかじめ脱ガスした金属フラックスのSnを投入後,直ちに2300℃ に昇温して試料とともに融解させ鋼中の内部酸素を一酸化炭素に還元して非分散赤外線検出器で測定した.本法では,Mn等によるゲッター作用を抑制でき,3分間で内部酸素の分析が可能となった.また,赤外検出器のセル長を5倍にし高感度化を図り,吸光シグナル測定値の標準偏差を従来の1/5に低減できた.更に,大容量の黒鉛るつぼを用いることで,試料量が2 gで分析可能となった.本装置でJSS GS-6b(全酸素濃度: 3.4 μg g-1)を分析した結果は,表面酸化膜を除いた内部酸素は2.9 μg g-1となり,標準偏差は0.20 μg g-1であった.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 52 (1), 27-33, 2003

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

もっと見る

参考文献 (21)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ