ポストカラム検出高速液体クロマトグラフィーによる過酸化物の分別定量

  • 山田 郁
    ライオン株式会社:132-0035 東京都江戸川区平井7-13-12
  • 松谷 成晃
    ライオン株式会社:132-0035 東京都江戸川区平井7-13-12
  • 堀口 恭伸
    ライオン株式会社:132-0035 東京都江戸川区平井7-13-12
  • 保母 敏行
    東京都立大学大学院工学研究科応用化学専攻:192-0397 東京都八王子市南大沢1-1

書誌事項

タイトル別名
  • Separation and determination of a peroxide mixture by HPLC with postcolumn detection.
  • ポストカラム ケンシュツ コウソク エキタイ クロマトグラフィー ニ ヨル カサンカブツ ノ フンベツ テイリョウ

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説明

過酸化物混合物の簡便かつ迅速な分離定量を目的とし,ポストカラム検出を行う高速液体クロマトグラフィーを検討した。過酸化水素,メチルヒドロペルオキシド,ペルオキソ硫酸塩混合物を試料とし,最適分析条件を確立した。LC条件は,カラムにInertsil ODS-2(4.6mm i.d.×250mm),移動相にはリン酸でpH調製した蒸留水を用い,流量は1ml/minとした。ポストカラム反応は,過酸化物によるヨウ化物イオンの酸化反応を利用した。すなわち10%ヨウ化カリウム水溶液を0.5ml/minで流し,生成する三ヨウ化物イオンを検出した。反応コイルは,内径0.5mm,長さ10mのテフロン製チューブを用い,温度90°Cとした。検出は,UV348nmを用いた。本法による過酸化水素,メチルヒドロペルオキシドの検出限界(S/N=3)は,それぞれ35ppb,50ppbであった。本分析条件では,過酸化物とヨウ化物イオンが定量的に反応しており,定量対象となる過酸化物の標準品がなくとも,過酸化水素標準溶液のピーク面積から分子量換算することにより定量出来ることが分かった。また,一般的に分析装置と試薬を用いていることから,生産現場での工程管理法として適していると考えられる。

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 49 (8), 587-591, 2000

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (9)*注記

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