鳥取県のコアマモ (<I>Zostera japonica</I> Aschers. et Graebn.) 個体群の遺伝的多様性

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タイトル別名
  • Evaluation of genetic diversity of <I>Zostera japonica</I> Aschers. & Graebn. populations located in Tottori prefecture
  • 鳥取県のコアマモ(Zostera japonica Aschers. et Graebn.)個体群の遺伝的多様性
  • トットリケン ノ コアマモ(Zostera japonica Aschers. et Graebn.)コタイグン ノ イデンテキ タヨウセイ
  • Evaluation of genetic diversity of Zostera japonica Aschers. ^|^amp; Graebn. populations located in Tottori prefecture

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抄録

汽水域の典型的な海草であるコアマモ(Zostera japonica Aschers. et Graebn.)の遺伝的多様性の評価と保全策の検討を目的とし,マイクロサテライトマーカーを用い鳥取県に点在する3つの個体群について解析を行った。3個体群はそれぞれ,1, 4または13個の遺伝子型で構成されており,近縁種と比べ遺伝子型の多様性と平均アリル数が低い傾向が見られた。また,中海の1個体群では,個体群内の種子繁殖に由来する遺伝子型が確認されたが,他の個体群では自殖由来の個体は確認されなかった。さらに,全ての個体群においてハーディ・ワインベルグ平衡からのヘテロ接合度の有意な低下は認められなかった。以上の結果より,対象とした3個体群は種子繁殖が制限されており,主に栄養繁殖によって維持されていることが考えられた。近縁種のアマモやZ. noltiiを対象とした研究では,種子繁殖の制限は,環境条件の影響とともに集団遺伝学的問題の関与も指摘されているので,今後これらの詳細な解明が必要と考えられた。

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