書誌事項
- タイトル別名
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- Wigner リョウシカ ト Green カンケイ
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説明
いささか旧聞に属するがWignerが交換関係にi&plank;α〓(〓は符号を変える演算子)だけの余〓の項がついても量子化された運動方程式と古典方程式とは異らないことを調和振動子の場合に示しエネルギー固有値の零点エネルギーはα/2だけ通常のと異ることを導いた。然し著者が前の単磁極と結合する水素原子の問題で示したようにHeisenberg表示でのみ議論は完結しないでSchrodinger表示に移して固有関数を求めるとαのある条件で原点で零になることから任意関数をこの窮関数で展開したとき、原点で一様収束性を失うという条件は苛酷に過ぎるといえる。何故なら水素原子の動径固有関数でも基底状態でない限り原点で零になるので同様の固難を生ずるからである。さてこの観点から2)の問題でも量子化に余分の項がつくことがいかなる影響を生ずるかを調べる為に先づ調和振動子についてGreen関数の観点から研究する。この論文のある部分は著者が十数年前九大当時講義演習で述べたものであるが、かなり敷延された内容を含んでいるから、当時聴講された人が再読されることが望ましい。さて交換関係[q,p]=i&plank;(1+α〓)はp=-i&plank;(d/(dq)-α/(2q)〓)とおけが満足されるが基底ベクトル<p'|q'>は通常とは異なりBessel関数を用い[numerical formula](1.1)のように表わされる。これはα零の時通常の[numerical formula]に一致する。基底ベクトルの<p'|q">が規格化直交性をみたす為にはαは偶整数でなければならないという条件が出る。勿論α〓はpotentialが特別の条件を充たす時にのみ量子化方程式と古典方程式が一致するのであるが、その条件下で(1.1)は一般的な結論である。さて議論をもっと進める為に調和振動子のGreen関数を求める。[numerical formula]とおくとLie代数の関係[Q.R]=2Q,[P,R]=-2Pはα=0のときと変らない。Hamiltonian 〓はH=i&plank;ω(P+Q)だから変換演算子SはS=exp(λ(P+Q))(λ=ωΤ)であり、Lie代数の性質から[numerical formula](1.2)と書けbra<q'|,ket|q">ではさみ(1.1)の変換関数を用いてαの偶整数である性質を使うとGreen関数は[numerical formula](1.3)となってq'とq"に関して対称でありα零の時通常の調和振動子のそれと一致する。α(1.3)はΤ零の時σ(q'-q")となり(1.3)が固有関数の双一次展開をしたとき完備性を保証する。ここでLaguerre関数の双一次形式の母関数となるErdelyiの積分を用い、この複素積分の極の留数からHille-Hardy公式が得られるので固有値&plank;ω{2n+(α+1)/2}が偶関数に対し&plank;{2n+(α+3)/2}が奇関数に対して求められる。偶関数、奇関数とは固有関数が夫々偶、奇関数の意味であって、その為にはαは整数の4倍でなければならないという厳しい条件がつく。上述のErdelyiの積分表示を用い次の積分[numerical formula](1.4)によって運動量空間に変換し再びErdelyiの積分を用いると運動量空間におけるGreen関数は[numerical formula](1.5)となる。これは(1.3)でq'(mω/&plank;)^<1/2>をp'(&plank;/mω)^<1/2>でおきかえたものに等しくなっている。又演算子法でLie代数の性質を用い[numerical formula](1.6)としてからbra<q'|,ket|q">ではさみ(1.1)を用いると(1.5)と全く同一のGreen関数を得る。この療法の方法を比較すれば(1.4)の積分が得られる訳で、物理数学上の新しい手段を持ったことになる。このErdelyiの積分を著者の前論文(coulimb Green関数)で配位空間のGreen関数から運動量空間のそれに変換するとき用いると簡単に得られるので附録で述べることにする。次に(1.3)から気付くことはFeynmanのpath integralの方法でLagrangianが夫々[numerical formula](1.7)なる時のGreen関数になっていることである。すると古典的には(1.7)に見るようにαの符号だけが異なる二つの運動方程式があればWignerの量子化によっても量子化方程式は古典方程式と異ならないという結論を得る。但しSchrodinger方程式はα=0の時の調和振動子のそれと一致する。(1.7)のように二つの運動方程式があることはspinの古典力学的対応がないと同様、換言すればFeynmanのpath integralによる定式化が出来ないということであろう。最後に素朴な方法としてWignerの量子化によるSchrodinger方程式を解くとうことからαの制限等を議論する。
収録刊行物
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- 素粒子論研究
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素粒子論研究 46 (4), 435-456, 1972
素粒子論グループ 素粒子論研究 編集部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679049603200
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- NII論文ID
- 110006468433
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- NII書誌ID
- AN00135266
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- ISSN
- 24332895
- 03711838
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- NDL書誌ID
- 7573410
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可