応用地質学的な視点から見た天然砥石の特徴とその産業技術への展開

  • 竹村 貴人
    (独)産業技術総合研究所地質情報研究部門 (現)日本大学文理学部地球システム科学科
  • 斉藤 奈美子
    (元)(財)機会振興協会技術研究所
  • 池野 順一
    埼玉大学大学院生産環境科学講座
  • 高橋 学
    (独)産業技術総合研究所地圏資源研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Engineering Geological Properties of Natural Wheel Stone and Its Application to Advanced Industrial Science and Technology
  • オウヨウ チシツガクテキ ナ シテン カラ ミタ テンネン トイシ ノ トクチョウ ト ソノ サンギョウ ギジュツ エ ノ テンカイ

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抄録

近年の急速な産業技術の発展に伴い, レンズやシリコンウェハなどの先端材料の精密加工の需要が非常に高まっている. そのような背景のもと, 砥石は物作り産業をはじめとする産業技術の基盤を支える重要な道具の一つであることはいうまでもない. しかしながら, 天然砥石の合砥と呼ばれる仕上げ砥は, 未だに人工的に造られた人工砥石よりも優れた研削性能を持つものもあるとされており, 現在でも日本刀や和包丁など刃物の研ぎ師が好んで使っている. ここでは, このように優れた研削性能を持つ天然砥石, とくに合砥に関する情報を人工砥石に取り入れることを目的として, 合砥の内部構造の特徴を応用地質学的な視点を交えてまとめた. その結果, 質の高いとされる合砥はサブミクロンオーダーの空隙が多く存在していることが明らかになった.

収録刊行物

  • 応用地質

    応用地質 50 (3), 160-164, 2009

    一般社団法人 日本応用地質学会

参考文献 (13)*注記

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