コロナ放電により水溶性モナスカスインクを消去する新規のリライタブルシステム

  • 橋本 雄一
    キヤノン株式会社 グローバル環境推進本部 環境システム22開発室
  • 長谷川 和香
    キヤノン株式会社 機能材料研究所 材料技術21研究室
  • 津吉 直子
    味の素株式会社 ライフサイエンス研究所 微生物研究グループ
  • 不藤 亮介
    味の素株式会社 ライフサイエンス研究所 微生物研究グループ
  • 桑原 知美
    味の素株式会社 ライフサイエンス研究所 微生物研究グループ
  • 押村 雅彦
    味の素株式会社 研究開発戦略室
  • 浅野 正
    株式会社宇宙環境工学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • A new rewritable system using fading process by corona discharge to water-soluble monascus ink
  • コロナ ホウデン ニ ヨリ スイヨウセイ モナスカス インク オ ショウキョ スル シンキ ノ リライタブル システム

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抄録

オフィスから出るゴミの多くは紙ゴミであると共に,紙の製造には森林破壊やCO2排出などの問題を伴う.このような背景の元,再生紙プロセスを用いない紙のリライタブルプリンティングシステムは,紙を複数回リユースして使用することが可能なため,紙ゴミの削減には非常に有効な手段である.最近,我々はバイオ技術を用いたインクと紙に加え,電子写真で広く用いられている放電技術を組み合わせた新規のリライタブルプリンティングシステムを開発した.インクジェット方式によりバクテリアルセルロース/シリカ複合紙上にモナスカス色素インクを印字した後,コロナ放電処理を施すとインク色素が退色し,複数回の印字/消去プロセスが可能となった.色素の退色は,多孔質シリカ表面に分散された色素分子に対し,放電で生成した酸化性ガス(オゾン)が色素分子の二重結合を開裂した結果引き起こされた現象と考えられる.

収録刊行物

  • 日本画像学会誌

    日本画像学会誌 45 (4), 315-320, 2006

    一般社団法人 日本画像学会

参考文献 (9)*注記

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