古代オリュンピア祭典競技の精神とその周辺

書誌事項

タイトル別名
  • Der Geist und die Idee Olympischen Spiele im Altertum und ihre Umstande
  • コダイ オリュンピア サイテン キョウギ ノ セイシン ト ソノ シュウヘン

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説明

従来までの古代オリュンピア祭典競技の研究では,最も典型的なギリシア人の国制としてのポリス共同体との関連を基盤とする研究がなかったと言える.そこで,この研究では,特に,ポリス共同体との関係を通して,古代オリュンピア祭典競技の精神について観る. こうした研究の主題を解明するために,次の四点に,研究の基礎的視角を据えた. 1)古代オリュンピア祭典競技の汎ギリシア的精神は,自主独立的ポリス共同体の存在を契機として確立し,逆に,ポリス共同体の発展はその汎ギリシア的精神に支えられていた. 2)祭典競技の宗教的性格として,ゼウス崇拝を中心にしながら,神々や英雄たちとの結合を観る. 3)その教育理念は,ポリス共同体の教育理念とその実践の反映であり,それは, Kalokagathieに集約されていく. 4)ポリス共同体は,その祭典競技に於て,文化的統一の意識を著しく高揚させていく.

収録刊行物

  • 体育学研究

    体育学研究 16 (1), 1-8, 1971

    一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会

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