基礎運動能力の発達に関する研究 : 4〜8歳の男児について

書誌事項

タイトル別名
  • The Developmental Changes in the Fundamental Motor Ability of Boys 4 to 8 Years of Age
  • キソ ウンドウ ノウリョク ノ ハッタツ ニカンスルケンキュウ 4 8サイ ノ

この論文をさがす

説明

幼児期から児童期前半にかけての基礎運動能力の発達の特徴を明らかにするため, 幼稚園児及び低学年小学生(男子259名)に体格, 身体機能及び運動能力の領域から選ばれた14項目の測定を実施した. そして, 得られた結果に因子分析の手法を適用して基礎運動能力を因子として抽出し, 抽出された因子とその構成諸要素の全分散に対する貢献度を手掛りとして, 基礎運動能力の実態の検討を試みた. その結果, 1)この時期(4〜8歳)における基礎運動能力は加齢にともない直線的に増大する. 2)運動能力を基礎運動能力領域と特殊運動能力領域からなると仮定すると, 運動能力中に占める基礎運動能力領域の割合は加齢にともない減少する. 3)加齢にともなう因子の複雑度の減少から推察すると, この時期における運動能力の発達は未分化の状態から次第に分化への方向をとる. 4)基礎運動能力を構成する諸要素の加齢にともなう変化を検討すると, 体格や年齢の要素は, 低年齢層で基礎運動能力因子に対してかなり大なる貢献度を示したが, 加齢にともないそれらの貢献度は減少した. 一方, 静的筋力, 上・下肢の瞬発筋力の要素の貢献度は加齢とともに増大した.

収録刊行物

  • 体育学研究

    体育学研究 21 (5), 293-303, 1977

    一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会

被引用文献 (7)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ