ポリグリセリン脂肪酸エステルの特性と応用

  • 小山 匡子
    太陽化学㈱カスタマーサービスセンター
  • 福原 寛央
    太陽化学㈱インターフェイスソリューション事業部研究開発グループ

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics and Application of Polyglycerol Fatty Acid Esters
  • ポリグリセリン シボウサン エステル ノ トクセイ ト オウヨウ

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説明

<p>植物由来のグリセリンと脂肪酸から得られるポリグリセリン脂肪酸エステル(PGFE)は,親水部のポリグリセリンの製造方法の違いにより構造が異なっている。脱水縮合法で得られる従来のPGFEは多くの環状化合物を含むため,PGFE/水の相図では等方性溶液(Ⅰ相)領域は狭い。これに対し,開環重合法で得られるPGFEは環状化合物が少なく,従来のPGFEと比較してより広いⅠ相領域が観察される。同様の現象はPGFE/水/油系でも見られ,環状化合物が少ないPGFEを用いた相図ではⅠ相領域が広い。すなわち高い可溶化力が求められる化粧品処方に応用が可能である。たとえば手や顔が濡れた状態でも使用できるクレンジングオイルの処方に適している。その他の応用例として,PGFEの身体洗浄量としての利用,縮合リシノレイン酸ポリグリセリルの顔料分散効果について解説する。</p>

収録刊行物

  • 色材協会誌

    色材協会誌 89 (12), 430-434, 2016

    一般社団法人 色材協会

参考文献 (1)*注記

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