異なるエネルギープロファイルをもつ中性子ビームの生物影響の比較

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  • A Comparative Study of the Biological Effects of Neutron Beams with Different Energy Profiles

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中性子ビームの重要な利用法の一つにホウ素中性子捕捉療法(BNCT)がある。近年,加速器を使用したBNCTが計画されているが,その際,がん組織や近傍の正常組織は,装置ごとに異なるエネルギープロファイルを有する中性子ビームを受ける可能性がある。本研究では,エネルギープロファイルの異なる中性子ビームの細胞致死作用とDNA二重鎖切断誘発作用をCHO/K1細胞とその放射線感受性変異株のxrs-5細胞で調べた。細胞致死効果に関しては,放射線医学総合研究所が共同利用に供しているNASBEE(平均エネルギー2MeV)の中性子ビームが,京都大学原子炉実験所の熱・熱外中性子ビーム(KUR-HWF)より効果は高かった。一方,53BP1の免疫染色によるフォーカスアッセイ法で調べたところ,同一照射線量では,DNA二重鎖切断の誘発数に両ビームの間で有意な差は認められなかった。

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