固形墨汚染布の酵素洗浄

書誌事項

タイトル別名
  • Detergency Using Enzymes for Fabrics Soiled with a Solid India Ink Solution
  • 固形墨汚染布の酵素洗浄 : ポリエステル,綿,ポリエステル綿混紡汚染布
  • コケイ ボク オセンフ ノ コウソ センジョウ : ポリエステル,ワタ,ポリエステルメン コンボウ オセンフ
  • ― ポリエステル,綿,ポリエステル綿混紡汚染布 ―
  • — Polyester, Cotton, and Polyester/Cotton Blended Soiled Cloth —

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抄録

<p><tt>前報に続いて,墨の成分であるニカワの作用を低下させ,墨汚染布の洗浄率を向上させる方法を検討した.ニカワのモデルとしてゼラチンを用い,これをタンパク質分解酵素</tt>Trypsin<tt>,</tt>Papain<tt>,</tt>Uguis <tt>で分解し,生成されるアミノ酸量を導電率計で測定した.その結果,酵素量が多いほど分解が速く,分解量が多かった.固形墨液にこれらの酵素を添加すると,</tt>Trypsin <tt>と</tt>Papain <tt>で透過率の上昇が見られた.これらの酵素を使って洗浄試験を行い,洗浄率と酵素ならびに繊維の種類による洗浄率の差を検定した</tt>(ANOVA<tt>,</tt>p<0.05)<tt>.</tt>Blank <tt>より高い洗浄率が得られたものは,繊維別に,</tt>PET <tt>は</tt>Uguis <tt>と</tt>Trypsin<tt>,</tt>Cotton <tt>は</tt>Uguis<tt>,</tt>PC <tt>は</tt>Uguis <tt>と</tt>Trypsin <tt>であった.洗浄後汚染布のタンパク質残留量を調べた結果,洗浄率の低い汚染布の残留量は多かった.一方,洗浄率の高い汚染布の残留量は少なく,洗浄によりニカワが除去されていることが分かった.</tt></p>

収録刊行物

  • 繊維製品消費科学

    繊維製品消費科学 56 (4), 348-355, 2015

    一般社団法人 日本繊維製品消費科学会

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