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- 前田 照太
- 大阪歯科大学歯科補綴学第3講座
書誌事項
- タイトル別名
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- What is centric occlusion?
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説明
中心咬合位centric occlusionと咬頭嵌合位intercuspal positionは一般的にほぼ同義語とされており, 上下の歯列が最大の接触面積をもって嵌合したときの下顎の位置と定義されている.しかし, glossary of prosthodontic terms, 6th editionには, "中心位における咬合関係を中心咬合位といい, 下顎が中心位にあるときの上下顎対合歯間の咬合関係である.この咬合位は咬頭嵌合位と一致しているとは限らない."と定義されている.このように下顎位を表現する用語は曖昧で, とくに中心位centric relationの定義は時代とともにさまざまに変化してきた.下顎位は, 上下の歯の位置関係から表現する場合を咬合位と, 顆頭の位置として表現する場合を顆頭位(下顎頭位)と区別し, さらに神経筋系によって規定される下顎位を付け加えている.ここでいう咬合位に含まれるものが中心咬合位, 咬頭嵌合位である.顆頭位には, 中心位, 顆頭安定位, 靭帯位ligamentous positionなどがあり, 神経筋系に関連するものが下顎安静位mandibular rest po-sition, 筋肉位muscular positionなどである.これらの概要を説明し, さらに下顎が機能を営むうえで最も頻繁に用いられる重要な顎位である中心咬合位についてその補綴学からみた定義, その顎位の意味するものを考察した.
収録刊行物
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- 歯科医学
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歯科医学 62 (4), 243-248, 1999
大阪歯科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679186132736
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- NII論文ID
- 110001724100
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- NII書誌ID
- AN00099810
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- ISSN
- 2189647X
- 00306150
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可