冷温帯落葉広葉樹林における主要樹種の被食葉面積と葉の特性

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  • Interspecific comparison of leaf area loss caused by insect herbivores in relation to leaf properties in a cool temperate deciduous broad-leaved forest

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抄録

冷温帯落葉広葉樹林において,湿生から乾生までさまざまな立地に生育する主要樹種13種について被食葉面積を明らかにした。13樹種の被食葉面積の平均値は3.9%,最小値および最大値はそれぞれ1.9%と6.8%であった。湿生樹種の葉の窒素濃度は、乾生種より高い傾向が見られたが,葉の総フェノール量や比葉面積(SLA)は,生育する土壌条件との関係は見られなかった。葉の性質の中で,窒素濃度のみが,被食葉面積と有意な正の相関関係が見られた。本研究の結果は既存の研究とも一致し,冨栄養な環境に適応した種は,貧栄養な環境に適応した種よりも,葉食性昆虫による摂食を受けやすいことが示唆された。

収録刊行物

  • 森林立地

    森林立地 45 (1), 29-33, 2003

    森林立地学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (23)*注記

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