可視光線重合型レジンの重合率に関する基礎的研究II : モノマーの種類および組成と重合率との関係

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  • Conversion in Visible Light-cured Resins II : Conversion and Monomer Composition in Binary System Resins

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抄録

本研究は, 可視光線重合型レジンの重合率を改善することを目的とし, 3種の2元系レジンのモノマー組成と重合率との関係を検討したものである.可視光線重合型アンフィルドレジンは, モノマーとして合成したシクロホスファゼン系のP_4N_4(CF_3CH_2O)_2[CH_2=C(CH_3)COOCH_2CH_2O]_6, [4PN-(TF)_2-(EMA)_6]と市販のUDMA, Tri-EDMAおよびBMPEPPとを用い, 4PN-(TF)_2-(EMA)_6に市販メタクリレートモノマーを20〜80wt%配合して調製した.試作したレジンについて, フーリエ変換赤外分光光度計を用い, KBr液膜法に準じて吸光度スペクトルを測定した.測定は, 光照射前および90秒間光照射した後の所定時間に経時的に行った.硬化させたレジン中の残存二重結合量(RDB)は, いずれの系の場合も, 光照射開始5分以降対数時間と直線関係で減少した.また, RDBは, 4PN-(TF)_2-(EMA)_6に配合する市販モノマーの配合量の増加にともない単調に減少し, 重合率が増大した.4PN-(TF)_2-(EMA)_6に, UDMAあるいはBMPEPPを配合した場合, 粘度が増大するが, RDBは減少した.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 10 (4), 477-482, 1991

    一般社団法人 日本歯科理工学会

被引用文献 (10)*注記

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