都市緑地における種組成の差異が雨水涵養機能に与える影響に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of difference of species composition in green space in the city on rainfall recharge function.
  • 都市緑地における種組成の差異が雨水涵養機能に与える影響に関する研究 : 新宿区立おとめ山公園を対象として
  • トシ リョクチ ニ オケル タネ ソセイ ノ サイ ガ ウスイカンヨウキノウ ニ アタエル エイキョウ ニ カンスル ケンキュウ : シンジュク クリツオトメ サン コウエン オ タイショウ ト シテ
  • A case study at the Otomeyama park in Shinjuku ward, Tokyo.
  • 新宿区立おとめ山公園を対象として

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抄録

本研究は、都市緑地を対象に水文観測を行い、雨水涵養に係る機能の定量評価を行うことにより、緑地の質としての種組成の差異が雨水涵養機能に与える影響を明らかにし、雨水涵養機能の保全、向上への管理に繋がる基礎的な知見を得ることを目的とした。対象地は新宿区立おとめ山公園である。この地域は神田川と妙正寺川の合流点が存在し、内水氾濫が起こりやすい。まず緑地の質の差異を明らかにするために種組成による緑地区分図の作成を行った。この区分の基づき、水文観測を行った。その結果、雑木林から植生遷移が極相段階へ進行し、常緑樹の割合が高い樹林へと移行しており、また外来種も多く出現していることが明らかになった。また、雨水涵養機能は、緑地の質によって明らかな差異が存在していることが分かった。雑木林型の緑地の質が最もその高い機能を有していた。雑木林は植生管理を定期的に行うことが必要であり、植生管理の在り方は、都市緑地の雨水涵養機能に影響を及ぼしていると考えらえる。本研究の結果は、どのような緑地の質を目指すのかを検討する際の基礎的な知見であるといえる。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 48 (3), 1011-1016, 2013

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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