レーザ用銀パラジウム銅合金

書誌事項

タイトル別名
  • Silver-Palladium-Copper Alloys for Laser Irradiation
  • (第3報) 硬化機序
  • Part 3. Hardening Mechanism

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説明

歯科用金銀パラジウム合金は一般にレーザ照射のような急加熱・急冷では軟化すると考えられている.そこで, 金銀パラジウム合金の基礎となる金を含まないAg-Pd-Cu系合金とAg-Pd-Cu-Zn系合金について, レーザ照射による硬化機序について検討した結果, 次のことが判明した.<br> 1)Ag-Pd-Cu系合金の45 wt%Ag-25Pd-30Cu合金はレーザを照射することにより, 表面の硬さが264.0 HVとas castより66.8%硬化した.この合金のレーザ照射による硬化機序はX線回折の結果より, α2 (Ag-rich)相からα1 (Cu-rich)相への相変態であった.<br> 2)Ag-Pd-Cu-Zn系合金の36.0% Ag-31.5Pd-22.5Cu-10.0Zn合金はレーザを照射することにより, 表面の硬さが334.5 HVとas castより70.9%硬化した.レーザ照射により硬化した部位とさらに電気炉で加熱してひずみが解放された同一部位をEPMAした結果, 原子分布が大きく異なった.この合金のレーザ照射による硬化機序は, 固溶限の変化により生じたひずみであった.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 14 (4), 414-430, 1995

    一般社団法人 日本歯科理工学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (26)*注記

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