沖積平野における自然立地的条件から見た集落の発展と津波・震災被害に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • A study on the development of settlements and tsunami, earthquake disaster from the conditions of natural sites in alluvial plain
  • 沖積平野における自然立地的条件から見た集落の発展と津波・震災被害に関する研究 : 宮城県岩沼市玉浦地区を事例として
  • チュウセキ ヘイヤ ニ オケル シゼン リッチテキ ジョウケン カラ ミタ シュウラク ノ ハッテン ト ツナミ ・ シンサイ ヒガイ ニ カンスル ケンキュウ : ミヤギケン イワヌマシギョクウラ チク オ ジレイ ト シテ
  • A case study of Tamaura area, Iwanuma city, Miyagi prefecture
  • 宮城県岩沼市玉浦地区を事例として

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抄録

本研究では、低平地において都市が自然的条件とどのような関係性を持って発展してきたのか、及び東日本大震災における被害と自然的条件との相関を明らかにすることを目的とした。そのために自然立地単位図を作成し、それを基にして土地利用と市街地・集落の変遷、東日本大震災における津波・震災被害の分析を行った。その結果、以下の3点が明らかになった。第一に、土地利用変遷に関して自然立地単位との相関がみられた。また、市街地・集落に関して、昭和中期以降、明治時代に特化していなかった自然立地単位上に立地していることがわかった。そして、これらの自然立地単位は震災・津波被害において、その被害が大きかったことが実証的に明らかになった。第二に、津波・震災被害の状況が自然立地単位によって区分できることが明らかになった。地盤沈下は主に地形的な要因により、滞水範囲は主に土壌別に変化が見られ、津波浸水深は全壊と半壊の境目となるような地区において、自然立地単位がその命運を分ける重要な要素になった。第三に、自然立地単位の活用が、今後の持続可能な地域形成に対する都市計画の手法のひとつとして有用に働きうることが示唆された。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 47 (3), 907-912, 2012

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (23)*注記

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