皮膚真菌症の診断と治療のガイドライン‐カンジダ症

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タイトル別名
  • Guidelines for Diagnosis and Treatment of Mucocutaneous Candidiasis
  • 皮膚真菌症の診断と治療のガイドライン―カンジダ症
  • ヒフ シンキンショウ ノ シンダン ト チリョウ ノ ガイドライン ― カンジダショウ

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説明

皮膚と口腔カンジダ症の診断と治療について解説する.本症は年齢や病変部位により,カンジダ性間擦疹,乳児寄生菌性紅斑,カンジダ性指間びらん,カンジダ性爪囲爪炎,爪カンジダ症,口腔カンジダ症などに分類される.本症の診断は直接鏡検で菌要素を認めることで確定する.主要原因菌のCandida albicans は粘膜の常在菌であるため,培養陽性のみでは診断の根拠にならない.本菌の病原性は強くなく,特殊の条件が重なると菌の増殖や形態変化を生じて発病する.発症 • 悪化因子として,全身あるいは皮膚の防御能の低下,および局所因子があげられる.これを探し出して除去することが再発を防ぐために重要である.皮膚のカンジダ症の治療の基本は抗真菌薬の外用で,イミダゾール系のクリームが適する.代表的なものはビホナゾール,ケトコナゾール,ネチコナゾール塩酸塩,ラノコナゾール,ルリコナゾールである.さらにテルビナフィン塩酸塩やアモロルフィン塩酸塩も有効である.1 ∼ 2週の塗布で軽快することが多く,白癬に比較して有効性が高い.カンジダ性爪囲爪炎,爪カンジダ症にはイトラコナゾールカプセルを用いるが,爪白癬に対するパルス療法ではなく,連日内服療法を行う.口腔カンジダ症はイトラコナゾール内用液を主に用いるが,ミコナゾールゲル経口用も有効である.

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