都市中心部における小規模オープンスペースの確保に関する歴史的研究

書誌事項

タイトル別名
  • Preservation of Small Urban Open Spaces
  • 都市中心部における小規模オープンスペースの確保に関する歴史的研究--ロンドンスクエアー保護法成立の背景
  • トシ チュウシンブ ニ オケル ショウキボ オープンスペース ノ カクホ ニ カンスル レキシテキ ケンキュウ ロンドンスクエアー ホゴホウ セイリツ ノ ハイケイ
  • ロンドン・スクエア 保護法成立の背景
  • Case of London Squares

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抄録

本稿は、19世紀半ばから 20世紀初頭のロンドンにおける都市中心部の小規模オープンスペースの保存運動を支えた理念の形成過程と、行政の対応を明らかにすることを目的とし、都市における小規模オープンスペースの確保の理念と実践について考察するものである。 本稿においては特に、地主の宅地開発の一部として開発され、店子による自治組織が共用庭園として管理してきたロンドンのスクエアーが、1931年のロンドンスクエアー保護法によって私有地でありながら非建蔽地と制定され、現在の過密なロンドン中心部における重要な都市緑地の一部となった過程に注目する。その過程は、ロンドン市内のスクエアーを含む小規模オープンスペースの保存運動を展開した、メトロポリタン公共公園協会の活動にはじまり、1906年の二つの法律制定を経て、1931年のロンドンスクエアー保護法にいたる。この過程を検証することは、都市化の進む都市中心部における既存の小規模オープンスペースの再評価と、その保護のための実践方法の一例を提示することになると考える。方法としては、メトロポリタン公共公園協会のレポートからその実践を、王立ロンドンスクエアー委員会の議事録から行政側の議論を検証する。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 38.3 (0), 613-618, 2003

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (29)*注記

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