無汗性外胚葉形成不全症に発症したクローン病の1例

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  • A CASE OF CROHN’S DISEASE IN A PATIENT WITH ANHIDROTIC ECTODERMAL DYSPLASIA

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抄録

<p>症例は18歳男性.下痢と体重減少のため当科受診.生後3カ月で無汗症と診断されており,歯牙欠損,粗な毛髪,乾燥した皮膚を認める.大腸内視鏡検査を施行したところ,潰瘍性大腸炎が疑われた.メサラジン内服とプレドニゾロン内服で治療を開始したが再燃を繰り返した.9カ月後の内視鏡検査で縦走潰瘍を認めたためクローン病と診断した.インフリキシマブと6-メルカプトプリンで治療し寛解状態となった.特徴的な外観から免疫不全を伴う無汗性外胚葉形成不全症が疑われた.この疾患はNEMO遺伝子異常が原因といわれており,合併する腸炎はNEMO腸症と呼ばれている.本症例はNEMO遺伝子異常が同定されず確定診断にいたらなかったが,示唆に富む症例と思われたため報告する.</p>

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