低用量アスピリン継続下での胃・十二指腸ESDの安全性の検討

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  • GASTRIC AND DUODENAL ENDOSCOPIC SUBMUCOSAL DISSECTION IN PATIENTS ON ASPIRIN THERAPY HAS INCREASED RISK OF HEMORRHAGE BUT IS FEASIBLE

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人口の高齢化に伴い,さまざまな抗血栓薬を内服中の症例が増加している.本邦のガイドラインでは高危険度の内視鏡処置の際には抗血栓薬を休薬することが推奨されているが,患者の病態によっては抗血栓薬の中止が大きな合併症を引き起こす可能性がある.今回,早期胃癌などに対するESDを実施した219症例232病変について合併症の有無を検討した.もともと抗血栓薬を内服していない群に比較すると,抗血栓薬単剤の内服をしていた群では抗血栓薬を休薬した場合も継続した場合(すべて低用量アスピリン)も出血の危険性は大きく増加しなかったが,複数の抗血栓薬を服用していた群では薬剤再開後に出血をきたす危険性が非常に高かった.アスピリンのみの内服であれば内視鏡治療の危険性は比較的少なく,ESDなどの内視鏡治療も実施可能であると思われたが,複数の抗血栓薬を再開する場合には危険性が高く,厳重な注意が必要であると思われる.

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