胃全摘後のlong segment Barrett’s esophagusに合併したBarrett食道腺癌の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF ADENOCARCINOMA ARISING IN LONG-SEGMENT BARRETT’S ESOPHAGUS 51 YEARS AFTER TOTAL GASTRECTOMY

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説明

<p>症例は70歳女性.19歳時胃潰瘍のため胃全摘術を受けた.右季肋部痛の精査目的で施行した上部消化管内視鏡にて切歯17cmより食道空腸吻合部にかけてlong segment Barrett’s esophagus(LSBE)をみとめた.切歯18cmには12mm大の発赤調の扁平隆起性病変をみとめ,生検にて高分化型腺癌であった.胃全摘後のLSBEに合併したBarrett食道腺癌と診断しESDを施行し,病理診断は,adenocarcinoma in Barrett’s esophagusで,深達度はdeep muscularis mucosae(DMM)であった.背景粘膜は腸上皮化生を伴う円柱上皮で粘膜筋板の2層化と食道固有腺をみとめた.胃全摘後のLSBEに合併したBarrett食道腺癌に対してESDを行った症例を経験した.胃全摘後であってもBarrett食道が発生することから,癌合併を念頭においた術後長期のサーベイランスが必要であると思われた.</p>

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