ハコフグ類の喫食による食中毒の実態と同魚類の毒性調査

書誌事項

タイトル別名
  • Survey of Food Poisoning Incidents in Japan Due to Ingestion of Marine Boxfish, along with Their Toxicity
  • ハコフグルイ ノ キツショク ニ ヨル ショクチュウドク ノ ジッタイ ト ドウ ギョルイ ノ ドクセイ チョウサ

この論文をさがす

抄録

1990年~2008年に,長崎県,宮崎県,三重県および鹿児島県でハコフグ類の喫食による食中毒が9件発生し,13 名が中毒, うち 1 名が死亡した. このうち 2 件の原因魚種は,中毒検体の形態からハコフグOstracion immaculatus と断定された.患者は共通して横紋筋融解症を呈するなど,本中毒の症状や発症/回復/致死時間はアオブダイ中毒に酷似していた.一方,西日本沿岸で採取したハコフグ129個体とウミスズメLactoria diaphana 18個体につき,マウス試験で毒性を調べたところ,いずれも約4割の個体が急性もしくは遅延性の致死活性(0.5~2.0 MU/g)を示した.有毒個体の出現率は,両種ともに肝臓を除く内臓で最も高く,次いで筋肉,肝臓の順であった.

収録刊行物

  • 食品衛生学雑誌

    食品衛生学雑誌 50 (5), 270-277, 2009

    公益社団法人 日本食品衛生学会

被引用文献 (5)*注記

もっと見る

参考文献 (14)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ