松山市沖の瀬戸内海の後期更新世から完新世までの海況変遷.

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タイトル別名
  • Late Pleistocene to Holocene variations in sea conditions within the Seto Inland Sea, offshore Matsuyama City, Japan

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説明

瀬戸内海は,最終氷期最盛期以降の海水準上昇に伴う海域拡大を経て,最終的に現在の形となった.これまで,瀬戸内海の成立過程については,地形学的・地質学的に様々な研究が行われている.本論文では,瀬戸内海西部の防予諸島東部の中島から高縄半島西縁にいたる海域の音波探査記録に認められる反射面の解析をもとに,反射面の分布深度や反射強度などの特徴から,本海域の海況変遷について検討した.その結果,以下の事が明らかとなった.本海域は約11,000年前に海水の浸入が始まり,中島の北側と南東側には,一時期小さな湾が形成され,その後芋子瀬戸や関戸瀬戸などの海釜を伴う海峡の成立を経て現在の環境へと変化した.一方,松山市北方沖では,釣島水道の成立後,高浜瀬戸の成立によって「大洲」の砂堆の形成が始まった.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 61 (2), 103-115, 2007

    地学団体研究会

参考文献 (16)*注記

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