北海道油田調査に關する二、三の舊報文に就て

説明

北海道油田は既知の如く石狩、厚眞、増幌の三油田の採油を見るのみにて全龍として日産四十柘鯨に過ぎない有様である。宗谷郡稚内町地方、天聯郡幌延村地方、天蜘町地方等に未だ試掘せざる庭甚だ多き状況であるので努力如何に依つては更に開磯さる可き箇處多しと思ふ。遡つて明治初年時代の石油調査の状態を調ぶるに北海道の油田調査に關する記事は巳に明治八年ライマンの地質調査報告中に見え、次いで明治昔二、三年北海道臆編纂にかゝる北海道鑛山略記、地質略論及明治二十四年北海道鑛床調査報文中に掲載されて居る。我々の先生であり大先輩であり巳に故人となられた神保先生、西山正吾氏の記蓮されたもので甚だ舊い記事を引出す様ではあるが當時北海道の蹟山調査の割合に進んで居て今日でも参考になる事柄が多き故次の如く油田に關する其大部分の記事を轄載し之を解論して見た。幸に今日の石油事業に資する事を得ば幸甚である。

収録刊行物

  • 地学雑誌

    地学雑誌 45 (5), 225-233, 1933

    公益社団法人 東京地学協会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282679211610496
  • NII論文ID
    130000985205
  • DOI
    10.5026/jgeography.45.225
  • ISSN
    18840884
    0022135X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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