調節性内斜視の治療予後

書誌事項

タイトル別名
  • Prognosis of binocularity in accommodative esotropia.

この論文をさがす

説明

目的)調節性内斜視、部分調節性内斜視の両眼視機能予後につき検討する。<BR>対象と方法)対象は2005年から2008年までに兵庫医科大学病院眼科を受診し、調節性内斜視または部分調節性内斜視の治療を開始し2年以上経過を追えた53例(平均4.5歳)である。調節性内斜視は32例(平均4.6歳)、部分調節性内斜視21例(平均4.5歳)であった。完全屈折矯正眼鏡装用の上、経過観察または保存的治療(フレネル膜プリズムなど)あるいは観血的治療を行い、2年後の両眼視機能に影響を与える因子を検討した。<BR>結果)調節性内斜視でTitmus stereo testの正常立体視である100秒以下を獲得できたものは13例(41%)であったが、測定不能も13例(41%)認められた。予後不良因子としては初診時視力0.3以下、眼鏡装用開始1ヶ月後の眼位で斜位にならないものがあげられた。部分調節性内斜視では正常立体視を獲得したのは4例(19%)であった。フレネル膜プリズム装用群とフレネル膜プリズム装用と手術併用群は、経過観察群と手術群の2群より両眼視機能予後が良好であった。<BR>結論)良好な両眼視機能を獲得するためには厳密な眼位管理が必要であり、特に部分調節性内斜視では手術までの期間もフレネル膜プリズム装用による眼位矯正を行う事が望ましいと考えられた。

収録刊行物

参考文献 (14)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ