心因性視力障害と立体視検査

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タイトル別名
  • Psychogenic visual disturbance and The stereotests

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心因性視力障害が疑われる症例に視力検査、視野検査、パターンリバーサルVER(以下PVER)、加えて立体視検査を施行した。対象は、心因性視力障害が疑われた30例(男子2例・女子28例)で、年齢は7~14歳で平均9.0歳である。視力検査は裸眼視力測定後レンズ打消し法で矯正視力を測定した。視野検査はゴールドマン視野計にて定量視野を測定した。PVERはTransient VERとSteady-state VERを記録した。立体視検査は、Titmus sterotestsとFrisby stereotestを施行した。その際、はじめは裸眼で測定し結果が不良の際は矯正レンズを装用し行なった。<BR> 視力検査では約70%がレンズ打消し法で1.0以上の視力を得た。定量視野検査では約60%が正常視野を示し約40%が求心性視野狭窄または螺旋状視野となった。PVERは、やや不安定な1例を除く29例は正常の結果であった。立体視検査はTitmus sterotests、Frisby stereotestとも約90%が100秒以下の立体視を得た。<BR> 心因性視力障害が疑われる症例にPVERのような他覚的検査を用いることが難しい場合でも視力・視野検査に加え立体視検査を施行することで視力不良が心因性によるものと推定し、確定診断に貢献出来ると考えた。

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