長眼軸眼の眼内レンズ挿入術後屈折誤差に関するSRK/T式とHaigis式の比較

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  • Comparison of Refractive Outcomes Assessed by the IOL Power Calculation SRK/T and Haigis Formulas in Eyes With Long Axial Lengths

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【目的】SRK/T式と新しい第三世代の眼内レンズ度数計算式であるHaigis式とで長眼軸眼の術後屈折精度を比較する。<BR>【対象・方法】対象は、2003年から2008年5月に白内障手術を施行し、術前IOLマスターTMで眼軸長、角膜曲率半径、前房深度が測定でき、眼軸長26.00mm以上かつ術後3ヶ月時に矯正視力1.0以上であった121例170眼。対象を眼軸長26.00~27.99 mm群83例112眼(以下L群)、28.00mm以上群44例58眼(以下XL群)に分け、SRK/Tにて眼内レンズ度数を決定した。予測屈折値と術後3ヶ月時の屈折値の差(以下 屈折誤差)が±1.0D以内に入った割合と、屈折誤差の絶対値平均及び中央値をSRK/TとHaigisで比較した。<BR>【結果】屈折誤差±1.0 D以内の割合は、SRK/T・Haigisの順に、L群95.5%・92.0%、XL群82.8%・84.5%で2式に有意差は認められなかった(p>0.05,χ2検定)。XL群のうち眼軸長30.00mm以上ではSRK/TよりHaigisの方が屈折誤差は有意に小さかった(p<0.05,ウィルコクソン符号順位検定)が、いずれの式でも平均1.0D程度遠視化した。<BR>【結論】長眼軸眼に対するSRK/T式とHaigis式の精度はほぼ同等であり、30.00mm以上の長眼軸眼では、術後屈折値が予測値より遠視化することを考慮する必要がある。

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