新潟地域の板山-Nym火山灰層,氷見層群のYT3火山灰層および東海層群の佐布里火山灰層の対比 : 中央日本における鮮新世の広域火山灰層の検出

書誌事項

タイトル別名
  • Correlation of the Itayama-Nym ash layer in Niigata region, the YT3 ash layer in the Himi Group and the Souri ash layer in the Tokai Group : Detection of the Pliocene widespread volcanic ash layer in central Japan
  • ニイガタ チイキ ノ イタヤマ Nym カザンバイソウ ヒミソウグン ノ YT

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説明

中央日本において,日本海側から太平洋側にわたって広く分布する鮮新世の広域火山灰層を新たに見出した.それは新潟地域における板山凝灰岩層-西山ミガキ砂(Nym)火山灰層,氷見層群のYT3火山灰層および東海層群の佐布里火山灰層である.これらの火山灰層は鮮新世前期のZnp-Ywg火山灰層(新潟地域)とそれに対比される大谷・阿漕火山灰層(東海層群),および鮮新世後期のArg-2火山灰層(新潟地域)とそれに対比される南谷1火山灰層(東海層群)の問の層準に挟在する.これらの火山灰層の全層厚は20cmないし15mであるが,それらの産状やユニット構成の特徴,火山ガラスの形状,重鉱物組成の特徴,ガラスの化学組成等から互いに対比しうると考えられる.これらの火山灰層は水底を流下した堆積物重力流堆積物よりなり,水底降下堆積物をともなっている.これらの火山灰の給源は岐阜県北部に想定され,これらの火山性堆積物をもたらした火山噴火は鮮新世の中央日本における大規模噴火の一つであったと推測できる.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 52 (4), 292-300, 1998

    地学団体研究会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (25)*注記

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