耳鼻咽喉科疾患に於ける血中殘余窒素の消長に就て

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  • ジビ インコウカ シッカン ニ オケル ケッチュウ ザンヨ チッソ ノ ショウチョウ ニ シュウテ

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抄録

諸種疾患々者の血中残余窒素をKjeldal-Nessler氏法に準じ, 比色定量し, 慢性副鼻腔炎と他疾患との関係を比較検討し, 次の成績を得た.<br>1) 諸種疾患における血中残余窒素量は正常人に比し, その動揺範囲は可成り広くかつ輕微なる増量を認めた. その増減は炎症の性質あるいは侵襲範囲の広狭により左右され, 原因としては局所体蛋白代謝障碍度の相異によるのみならず, 肝・腎機能低下度にも因るものと考える.<br>2) 急性炎症においては, その発病期間の長いもの程増量の傾向にあるが, 慢性副鼻腔炎においては逆に減少の傾向を示した. また急性炎症においては治癒に向うに従い漸次正常値に近づくが, 慢性副鼻腔炎においてはその動揺は比較的勘い.<br>3) 手術による影響は可成り強度で, 侵襲部位の相異により, その消長を異にする.

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