書誌事項
- タイトル別名
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- cAMP signaling for ERK activation in neuronal cells
- シンケイケイ サイボウ ニ オケル cAMP ニ ヨル ERK1 2 カッセイカ ノ シグナル デンタツ ニ ツイテ
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説明
Mitogen-activated protein kinase(MAPK)ファミリーに属するextracellular signal-regulated kinase(ERK)1/2は,細胞外の様々な刺激に応答し,細胞増殖,分化,生存促進作用などを媒介するリン酸化酵素である.また最も代表的なセカンドメッセンジャーであるcAMPは,様々な神経伝達物質やホルモン刺激などにより産生され,外界からの刺激に対する細胞応答を媒介する.cAMPによりERK1/2が抑制される細胞が存在する一方,逆にcAMPを介してERK1/2が活性化される場合もある.神経系の細胞においては後者の場合が多く,神経細胞の分化,生存,記憶学習に関連する様々な遺伝子の発現促進作用などにERK1/2が関与する.そこで,本稿ではcAMPによるERK1/2の活性制御機構を低分子量Gタンパク質のRasとRap1,さらにそれらのエフェクター分子であるRafの役割を中心に解説する.神経系細胞のモデル細胞として汎用されているPC12細胞においては,cAMP/PKA/Src/Rap1/B-Rafのシグナル伝達経路がcAMPによるERK1/2の活性化とPC12細胞の分化に必須なものと推定される.一方,小脳顆粒神経細胞においては,cAMP/PKA/Ras/B-Rafのシグナル伝達経路がERK1/2の活性化に重要な役割を担っており,Rap1の役割は部分的であることが示唆される.以上のように,PC12細胞,小脳顆粒神経細胞ともにcAMPを介してERK1/2の活性化を引き起こすが,PC12細胞においてはRap1が,そして小脳顆粒神経細胞においてはRasが中心的にcAMPによるERK1/2の活性化を媒介しており,cAMPが細胞特異的に2種類の低分子量Gタンパク質を巧妙に使い分けているものと考えられる.<br>
収録刊行物
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- 日本薬理学雑誌
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日本薬理学雑誌 133 (2), 63-68, 2009
公益社団法人 日本薬理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679247103360
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- NII論文ID
- 10025739906
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- NII書誌ID
- AN00198335
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- ISSN
- 13478397
- 00155691
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- NDL書誌ID
- 9800171
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可