神経細胞の葉状仮足と糸状仮足におけるアクチン繊維結合タンパク質のターンオーバー

書誌事項

タイトル別名
  • Turn-over of actin filament-binding proteins in lamellipodia extended from neural cells
  • シンケイ サイボウ ノ ヨウジョウ カソク ト シジョウ カソク ニ オケル アクチン センイ ケツゴウ タンパクシツ ノ ターンオーバー

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抄録

神経細胞が細胞体から伸長した神経突起の先端は成長円錐と呼ばれ,葉状仮足と糸状仮足が存在する.アクチン繊維は,葉状仮足内部で網目状構造を形成しているが,糸状仮足内部では束状の構造を形成している.成長円錐では,葉状仮足から糸状仮足が伸長することから,糸状仮足は葉状仮足のアクチン繊維がアクチン繊維結合タンパク質によって束化されると伸長されると考えられている.しかし,蛍光タンパク質を融合した複数種のアクチン繊維結合タンパク質の動態の解析から,それらのタンパク質は糸状仮足のアクチン繊維束において,アクチン繊維に結合した状態と解離した状態の間で速い交換(ターンオーバー)がされていることが,最近示された.この結果から,糸状仮足のアクチン繊維束は,葉状仮足内の繊維が束ねられたものではなく,葉状仮足内で独立に伸長している可能性を示唆している.<br>

収録刊行物

  • 日本薬理学雑誌

    日本薬理学雑誌 130 (5), 362-366, 2007

    公益社団法人 日本薬理学会

参考文献 (55)*注記

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