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- 西田 正則
- 中外製薬株式会社 学術第一部
書誌事項
- タイトル別名
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- Pharmacological and clinical properties of Xeloda (Capecitabine), a new oral active derivative of fluoropyrimidine
- 新薬紹介総説 新規経口フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍薬カペシタビン(ゼローダ錠300)の薬理学的特徴と臨床効果
- シンヤク ショウカイ ソウセツ シンキ ケイコウ フッカ ピリミジンケイ コウアクセイ シュヨウヤク カペシタビン ゼローダジョウ 300 ノ ヤクリガクテキ トクチョウ ト リンショウ コウカ
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説明
ゼローダ(カペシタビン,Capecitabine)は,腫瘍選択的に5-FUを生成するようにデザインされたフルオロシチジン誘導体である.本薬は消化管より未変化体のまま速やかに吸収され,肝臓でカルボキシルエステラーゼ(CE)による加水分解を受け5'-deoxy-5-fluorocytidine(5'-DFCR)となる.次に主として肝臓や腫瘍組織に存在するシチジンデアミナーゼ(CD)により5'-deoxy-5-fluorouridine(5'-DFUR)に変換される.更に,腫瘍組織に高レベルで存在するチミジンホスホリラーゼ(TP)により活性体である5-FUに変換され抗腫瘍効果を発揮する.日本において行われた第2相臨床試験の一つは,ドセタキセルに無効となった進行·再発乳癌患者60例を対象として行われた.用法·用量は,カペシタビン1,657 mg/m2/dを1日2回に分けて,3週間連続経口投与し,1週間休薬する,を1コースとするレジメンである.その結果,評価可能の55例について奏効率は20.0%(1CR,10PR),無増悪期間の中央値は84日,生存期間の中央値は452日だった.第1相臨床試験および第2相臨床試験を通じて発現した主な副作用は,手足症候群(50.7%),赤血球減少(37.9%),白血球減少(33.0%),リンパ球減少(31.0%)等だった.カペシタビンは,進行再発乳癌における新たな治療選択肢として期待されている.<br>
収録刊行物
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- 日本薬理学雑誌
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日本薬理学雑誌 122 (6), 549-553, 2003
公益社団法人 日本薬理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679250438528
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- NII論文ID
- 10013680070
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- NII書誌ID
- AN00198335
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- ISSN
- 13478397
- 00155691
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- NDL書誌ID
- 6776594
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- PubMed
- 14639009
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可