書誌事項
- タイトル別名
-
- Vascular stabilization by angiopoietin-1
- アンジオポエチン-1による血管安定化メカニズム
- アンジオポエチン 1 ニ ヨル ケッカン アンテイカ メカニズム
この論文をさがす
説明
アンジオポエチン–1(Ang1)は,血管内皮細胞に発現するTie2受容体を介して,血管構造の安定化と血管新生の相反する機能を制御している.Ang1-Tie2シグナルは内皮細胞間接着によって空間的,機能的に制御されている.細胞間接着を有する内皮細胞において,Ang1はTie2のトランス結合を形成し血管安定化シグナルを活性化する.一方,細胞間接着を持たない内皮細胞では,Ang1はTie2を細胞—基質接着部位にターゲットすることで,血管新生シグナルを惹起する.細胞間接着部位でトランス結合したTie2は,Akt経路を介して,内皮細胞の生存促進作用および抗炎症作用を発揮すると共に,内皮細胞間接着を増強することで,血管構造の安定化に寄与している.血管の不安定化は,様々な疾患の発症と密接に関連しているが,最近Ang1-Tie2シグナルの血管安定化作用を,これら疾患の治療法開発に応用しようとする試みがなされている.
収録刊行物
-
- 日本薬理学雑誌
-
日本薬理学雑誌 136 (1), 26-30, 2010
公益社団法人 日本薬理学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679251303936
-
- NII論文ID
- 10026544474
-
- NII書誌ID
- AN00198335
-
- ISSN
- 13478397
- 00155691
-
- NDL書誌ID
- 10755416
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可