書誌事項
- タイトル別名
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- Negative regulatory mechanism of phospholipase C signaling triggered by G protein-coupled receptor
- Gタンパクシツ キョウヤクガタ ジュヨウタイ オ カイシタ ホスホリパーゼ Cシグナル デンタツケイ ニ タイスル ヨクセイセイ チョウセツ キコウ
- Negative regulatory mechanism of phospholipase C signaling triggered by G protein—coupled receptor
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説明
ホスファチジルイノシトールに特異的なホスホリパーゼC(PLC)は,三量体Gタンパク質のエフェクターの一つで,Gタンパク質共役型受容体(GPCR)で認識されたホルモンや神経伝達物質の情報を,Ca2+に依存した細胞内情報に変換し,興奮性生理反応を惹起する酵素として重要な役割を果たしている.このPLCシグナル伝達系の過剰な応答は,平滑筋収縮による血圧上昇や気道狭窄,分泌細胞からのケミカルメディエーターの放出亢進,血小板機能亢進など様々な病態と関連した反応を引き起こすことから,これらを抑制的に調節することは疾病の治療戦略として用いられてきた.GPCRの刺激効果はGαqと各Gβγでシグナル伝達が行われPLCを活性化する.GPCRの下流で働く代表的なエフェクターであるcAMP合成酵素のアデニル酸シクラーゼが,抑制性Gタンパク質のGiにより負に制御されるのに対し,PLCシグナル伝達系を抑制するGタンパク質は存在しない.しかし,他のGタンパク質共役型受容体の刺激がcAMPやcGMPなどの細胞内情報伝達系を介し間接的にPLCシグナルを抑制することが知られている.最近,cAMPを介した他の受容体のクロストークや,PLC活性化に関わるGαqのスイッチを切るタンパク質の役割が解明された.さらに,疾患モデル動物やヒトゲノム解析の結果からPLCシグナル伝達系の負の制御機構の不全が循環器系疾患の発症に関わることが示唆されている.<br>
収録刊行物
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- 日本薬理学雑誌
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日本薬理学雑誌 134 (5), 254-258, 2009
公益社団法人 日本薬理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679251682304
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- NII論文ID
- 10025741914
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- NII書誌ID
- AN00198335
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- ISSN
- 13478397
- 00155691
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- NDL書誌ID
- 10482661
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可