木質バイオマス代謝中間体PDCを含むエポキシ接着剤の接着強度評価

書誌事項

タイトル別名
  • Adhesive Properties of Epoxy Resin Composed of Woody Biomass Metabolic Intermediate, PDC
  • キシツ バイオマス タイシャ チュウカンタイ PDC オ フクム エポキシ セッチャクザイ ノ セッチャク キョウド ヒョウカ

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説明

木質バイオマス中に15~30%含まれ,(ヘミ)セルロースに次ぐ成分であるリグニンは,中間体である2-pyrone-4,6-dicarboxylic acid (PDC) を経て代謝される。本報ではPDCを利用したエポキシ接着剤の引張接着強度を評価した。硬化温度,硬化剤種,被着材の条件検討を行い,中心骨格がベンゼン環である比較物質との違いを明らかにした。PDC系エポキシ接着剤では,硬化剤に無水コハク酸,4-メチルヘキサヒドロフタル酸無水物を用いた場合,比較物質より低温で接着強度が向上し,高温で低下した。また,無水ピロメリット酸を用いた場合は硬化温度とともに強度が向上し,無水マレイン酸を用いた場合は逆に強度が低下した。プラスチック被着材の場合,PDC系エポキシ接着剤はポリカーボネートやポリアミドなどの極性の高いポリマーとより強く接着した。これらの特徴はPDCが持つピロン環に由来すると考えられる。

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