アクリルシリコーン/シリカ・ナノ複合材料の撥水性 (2) 撥水膜の表面特性におよぼす合成時における水の添加効果

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タイトル別名
  • Water Repellency of Acrylic Silicone/Silica Nano-Composites (2) Effect of Added Amount of Water in Reaction Solutions on Surface Properties of the Coating
  • アクリルシリコーン シリカ ナノ フクゴウ ザイリョウ ノ ハッスイセイ 2 ハッスイ マク ノ ヒョウメン トクセイ ニ オヨボス ゴウセイジ ニ オケル ミズ ノ テンカ コウカ

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抄録

カルボキシル基含有アクリルシリコーン溶液中においてテトラエトキシシランおよびシランカップリング剤の加水分解,重縮合により撥水性複合シリカ微粒子分散コロイド溶液を調製した。調製の際に溶媒中に添加する水の量を変化させ,得られたコロイド溶液をガラス基板に塗布して接触角,ヘイズ,表面粗さなどにおよぼす影響について検討した。合成時における水分含有率の増大にともなって,コロイド溶液中において得られる粒子の粒子径は大きくなり,接触角および塗膜の表面粗さも大きくなる傾向が見られた。さらに水分含有率が増大し 10-15vol%を越えると接触角および表面粗さは急激に増大し,接触角は 150°以上の超撥水性を示した。得られた結果から,撥水膜表面の凹凸度の増大に伴って接触角が増大する機構 (Wenzelの式)と,ある粗さの閾値以上では,水滴下部にエアポケットを生じ接触角が急激に増大する機構 (Cassie-Baxterの式)の二つの撥水機構の存在が示された。

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