解体性と耐熱性を兼備した構造用接着剤の組成設計

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タイトル別名
  • Design of Dismantlable Structural Adhesives with High Temperature Performance
  • カイタイセイ ト タイネツセイ オ ケンビ シタ コウゾウヨウ セッチャクザイ ノ ソセイ セッケイ

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説明

耐熱接着性と加熱解体性を兼備する構造用エポキシ樹脂接着剤の組成設計を試みた。イミド骨格を有する高極性単官能エポキシ(グリシジルフタルイミド: GPI) をビスフェノールA型エポキシ樹脂に配合することにより,他の単官能エポキシ添加系と比較して硬化樹脂の Tg 低下を抑制しつつ Tg を越えた温度域での軟化が大きくなり,ゴム平坦域弾性率を効果的に低下させうることを見出した。また,同エポキシ組成であっても硬化剤種によって熱軟化挙動は異なり,潜在性硬化触媒ジシアンジアミド/ジクロロフェニルジメチルウレアは,Tg 低下抑制効果と熱軟化効果のバランスに優れた硬化物を与えた。これらの知見を基に,80℃以上の Tg,3GPa以上のガラス領域樹脂弾性率を保ちつつ,ゴム状平坦域弾性率を約 2MPa にまで低下させ得る GPI 25%含有エポキシ樹脂組成物を得た。さらに,上記樹脂組成物に膨張黒鉛を 10%添加することにより,80℃せん断接着強さが 20MPa という構造材適用レベルの耐熱接着性を有し,かつ,膨張黒鉛の熱膨張により加熱解体する解体性接着剤組成を見出した。

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