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- 芳賀 達也
- 東京大学名誉教授
書誌事項
- タイトル別名
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- Structure and regulation of the muscarinic acetylcholine receptor
- ムスカリンセイ アセチルコリン ジュヨウタイ ノ コウゾウ ト キノウ セイギョ
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抄録
ムスカリン性アセチルコリン受容体について,その概略,最近決定されたM2サブタイプ(ムスカリンM2受容体)の立体構造,受容体の細胞内移行,創薬の対象としてのアロステリックサイト,などについて解説した.ムスカリン受容体は,ロドプシン,βアドレナリン受容体と共に,Gタンパク質共役受容体(GPCR)のモデルとしての役割を担ってきた.ムスカリンM2受容体の細胞膜貫通構造は,ロドプシンやβアドレナリン受容体のそれとよく似ており,同じような機構で働くと推測される.ムスカリン受容体の細胞内第3ループ(I3)は,特徴的に長く,フレキシブルな構造を持ち,受容体のアゴニスト依存性リン酸化・細胞内移行に寄与する.細胞外ループもムスカリン受容体に特徴的な構造をしており,アロステリックサイトを構成する.アロステリックサイトに働くリガンド,特にM1受容体特異的なPositive Allosteric Modulator(PAM)はアルツハイマー病の,M4特異的なPAMは統合失調症の薬となることが期待されている.
収録刊行物
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- 日本薬理学雑誌
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日本薬理学雑誌 141 (6), 321-326, 2013
公益社団法人 日本薬理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679252730240
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- NII論文ID
- 10031177889
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- NII書誌ID
- AN00198335
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3sXpvFKmsrg%3D
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- ISSN
- 13478397
- 00155691
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- NDL書誌ID
- 024682848
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- PubMed
- 23749072
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可