コムギ作のカラスムギ防除に及ぼす遅播とトリフルラリン剤処理量の影響

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タイトル別名
  • Effects of delayed seeding and trifluralin application rate in controlling wild oat (Avena fatua) growing with winter wheat crops.
  • コムギサク ノ カラスムギ ボウジョ ニ オヨボス チハン ト トリフルラリンザイ ショリリョウ ノ エイキョウ

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抄録

ムギ作の難防除雑草カラスムギに対するトリフルラリン剤処理量およびコムギ播種時期の効果を検討するため,1998年,1999年の2ヶ年にわたって圃場試験を実施した。コムギ播種後のカラスムギの出芽は普通期播(11月上旬)後約1ヶ月間継続した。トリフルラリン乳剤の1.34kg a.i./ha(製剤投入量300ml/10a)処理はカラスムギの生残個体数を無除草区の約50%,2倍量2.68kg a.i./ha(製剤投入量600ml/10a)では約30%に抑制した。土壌水中のトリフルラリン濃度は処理後1ヶ月以内に初期濃度の10%以下に減少した。普通期播ではカラスムギ生残個体による種子生産量は初期密度の数倍~10倍と推定され,トリフルラリン乳剤を使用基準の2倍量処理しても慣行栽培体系ではカラスムギの密度が増加すると考えられた。一方,コムギ播種時期を1ヶ月遅延して12月上旬に播種すると,カラスムギ生残個体数は普通期播の4~12%に減少し,推定種子生産量は初期密度の0.9~3倍以下と推定され,大幅な密度増加は生じないと考えられた。

収録刊行物

  • 雑草研究

    雑草研究 55 (1), 8-15, 2010

    日本雑草学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (11)*注記

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