出芽時期の異なるカラスムギに対するトリフルラリン,クロロプロファム処理の効果

  • 浅井 元朗
    独)農研機構・中央農業総合研究センター
  • 與語 靖洋
    独)農研機構・中央農業総合研究センター 現,独)農業環境技術研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Wild oat (Avena fatua) seedling recruitment pattern affects the efficacy of trifluralin and chlorpropham herbicide applications.
  • シュツガ ジキ ノ コトナル カラスムギ ニ タイスル トリフルラリン クロロプロファム ショリ ノ コウカ

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抄録

ムギ作の難防除雑草カラスムギの出芽時期と土壌処理型除草剤の効果との関係を解明するため,出芽時期の異なるカラスムギ3集団に対し,トリフルラリン粒剤およびクロロプロファム・ジフルフェニカン水和剤の表層処理または土壌混和処理の効果を野外ポット試験で評価した。供試した3集団のうち2集団の出芽盛期は11月中~下旬,1集団は2月上旬であった。11月中旬に処理した2剤ともに出芽時期の早いコホート(12月下旬以前の出芽)に対して抑制効果が高かった。トリフルラリン粒剤の表層処理は出芽時期の早いコホートの出穂個体数を無処理区の13~20%に抑制したが,出芽時期の遅いコホート(12月下旬以降の出芽)の抑制効果は劣った。クロロプロファム・ジフルフェニカン水和剤の表層処理は出芽時期の早いコホートの出穂個体数を8~40%に抑制したが,遅いコホートに対しては抑制効果を認めなかった。トリフルラリン粒剤の混和処理によって出芽の遅い集団の出穂個体数が表層処理よりも減少し,混和処理による効果持続期間の拡大が示された。クロロプロファム・ジフルフェニカン水和剤では混和処理による効果の増大は認められなかった。

収録刊行物

  • 雑草研究

    雑草研究 55 (1), 1-7, 2010

    日本雑草学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (15)*注記

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