異なる耕起体系におけるトリフルラリン,クロロプロファム処理がカラスムギの出芽と生残に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of trifluralin and chlorpropham application on wild oat (Avena fatua) seedling emergence and survival under various tillage regimes
  • コトナル コウキタイケイ ニ オケル トリフルラリン クロロプロファム ショリ ガ カラスムギ ノ シュツガ ト セイザン ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

ムギ作における難防除雑草カラスムギの出芽パターンと土壌処理型除草剤の効果に及ぼす耕起体系の影響を調べるため,ムギ類収穫後のカラスムギ種子自然落下とその後の各種栽培体系を擬した野外ポット試験を行った。カラスムギの出芽時期ならびに出芽深度が異なる条件下で,トリフルラリン乳剤,クロロプロファム乳剤のそれぞれ単用,併用処理によるカラスムギの出芽数,生残数を解析した。夏不耕起区ではカラスムギの出芽盛期は10月中旬のみであったが,夏耕起・秋耕起区の出芽は11月中旬∼12月上旬と翌年2月の2回の盛期が存在した。11月上旬以前の出芽個体は非選択性除草剤の処理により生残個体は存在しなかった。カラスムギの出芽数,生残数に対するトリフルラリンおよびクロロプロファムの効果と耕起体系には交互作用が存在し,トリフルラリンは夏耕起区で,クロロプロファムは不耕起区で効果が高い傾向が認められた。以上のことから,夏期の不耕起管理によってカラスムギの出芽時期が前進し,ムギ類播種期以降の出芽数が減少することが明らかとなった。また,地表面から出芽したカラスムギに対してはクロロプロファムの防除効果が高く,トリフルラリン,クロロプロファムの併用処理によって防除効果が向上することが示唆された。

収録刊行物

  • 雑草研究

    雑草研究 54 (4), 226-232, 2009

    日本雑草学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (12)*注記

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