北東北地域の飼料イネ湛水直播栽培における栽培管理と各種要因がタイヌビエの収穫期残存量に及ぼす影響

  • 橘 雅明
    (独)農研機構・近畿中国四国農業研究センター
  • 中山 壮一
    (独)農研機構・東北農業研究センター
  • 竹澤 邦夫
    (独)農研機構・中央農業総合研究センター
  • 河本 英憲
    (独)農研機構・東北農業研究センター
  • 押部 明徳
    (独)農研機構・東北農業研究センター
  • 渡邊 寛明
    (独)農研機構・中央農業総合研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of cultural management and other factors on the amount of <i>Echinochloa oryzicola</i> dry biomass in directly seeded forage rice grown in north Tohoku
  • キタトウホク チイキ ノ シリョウ イネタンスイ ジカマキ サイバイ ニ オケル サイバイ カンリ ト カクシュ ヨウイン ガ タイヌビエ ノ シュウカクキ ザンソンリョウ ニ オヨボス エイキョウ
  • Effects of cultural management and other factors on the amount of Echinochloa oryzicola dry biomass in directly seeded forage rice grown in north Tohoku

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抄録

飼料イネの湛水直播栽培における播種後完全除草期間,苗立ち数,タイヌビエ埋土種子数,播種方式および品種がタイヌビエの収穫期残存量に及ぼす影響について平滑化スプライン等を適用した加法モデルで解析した。播種後完全除草期間がタイヌビエの残存量に及ぼす影響は予測変数の中で最も大きく,残存量は除草期間が20~24日の間に急激に減少した。しかし,42日以降はあまり減少しなかった。飼料イネ苗立ち数についてみると,105本/m2から210本/m2まで残存量は緩やかに減少したが,それ以上の密度では,ほぼ一定の値となった。タイヌビエ埋土種子数が多くなるにつれて残存量は緩やかに増加したが,10000粒/m2以上ではほとんど変化しなかった。タイヌビエの残存量は,条播より散播で少なかった。北東北地域の湛水直播栽培において飼料イネの雑草抑圧力を最大限に発揮するには,耐倒伏性の高い品種を用いて散播し,目標苗立ち数を210本/m2程度とすることが望ましく,通常播種後40日間程度の完全除草が必要とされるにもかかわらず,30日間程度の完全除草でタイヌビエ残存量を許容水準以下に抑制できると考えられた。

収録刊行物

  • 雑草研究

    雑草研究 59 (2), 57-64, 2014

    日本雑草学会

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