耐塩性イネ科牧草ローズグラスの津波被災土壌における生育と 塩腺からの塩排出
書誌事項
- タイトル別名
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- Growth and Salt Excretion via the Salt Glands of Rhodes Grass in the Soil Damaged by the Tsunami
- タイエンセイ イネカ ボクソウ ローズグラス ノ ツナミ ヒサイ ドジョウ ニ オケル セイイク ト エンセン カラ ノ シオ ハイシュツ
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抄録
ローズグラスは体内に取り込んだ塩類を排出する塩腺を有し,耐塩性が高いことが知られるイネ科牧草である.本研究では,津波被災農地の土壌を用いてローズグラスの耐塩性および塩排出能力を検討した.福島県いわき市において,2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に伴う津波被災のなかった地点,あった地点の農地より土壌を採取して実験に用いた.採取地のうち四倉町の津波あり地点では,土壌EC値および土壌中交換性Na+量がともに高い値を示した.この土壌を用いてローズグラスおよびイネを人工気象室内で21日間生育させた.両作物ともに津波あり地点の土壌において生育阻害が現れたが,ローズグラスでは地上部乾物重の減少率はイネよりも小さく,また可視障害も少なく,さらに長期間の生育が可能と考えられた.葉身内のイオン含有量を測定すると,ローズグラスでは津波の有無に関わらず高いNa+含有量を示した.加えて津波あり地点の土壌において,ローズグラスでは葉身や葉鞘の表面に水滴または結晶状の排出物が観察された.1週間あたりの葉身からのイオン排出量を測定すると,葉身の含有量の4倍のNa+が排出されることが確認された.また,生育後の土壌中交換性Na+の減少量はイネよりもローズグラスの方が大きい傾向があった.以上より,ローズグラスは津波被災農地における転作利用や除塩に役立つ可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 日本作物学会紀事
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日本作物学会紀事 82 (4), 378-385, 2013
日本作物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679264049280
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- NII論文ID
- 130004462003
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- NII書誌ID
- AN00189888
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3sXhvFymtr3O
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- ISSN
- 13490990
- 00111848
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- NDL書誌ID
- 024941064
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可