木材保護塗料の耐候性能向上に及ぼす素地粗面化処理の影響

  • 片岡 厚
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 石川 敦子
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 小林 正彦
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 伊神 裕司
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 松村 ゆかり
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 松永 浩史
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 松永 正弘
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 神林 徹
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)
  • 木口 実
    Forestry and Forest Products Research Institute(FFPRI)

書誌事項

タイトル別名
  • The effects of surface roughening of substrate wood on the improvement of weatherability of wood preservative semi-transparent coatings
  • モクザイ ホゴ トリョウ ノ タイコウ セイノウ コウジョウ ニ オヨボス キジソメンカ ショリ ノ エイキョウ

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説明

木材保護塗料の耐候性を向上させるには,木材素地を粗面化して塗布量を増やすことが効果的であるとされている。本研究ではこの仮説を検証するとともに,粗面化の程度と塗布量及び耐候性能との関係について理解を深めることを目的とした。スギ心材の粗面化処理として帯鋸製材によるラフソーン(粗挽き)仕上げの効果を検討した結果,製材時の送材速度を制御することで,素地表面の算術平均粗さ(Ra)と含浸形木材保護塗料の塗布量を増やせることが示された。次いでこれらの塗装試片を促進耐候性試験に供したところ,塗布量と変色抑制効果の間及び塗布量と撥水性維持効果の間にそれぞれ高い正の相関が認められた。一方,平滑面に厚塗りして単に塗布量を増やしただけでは,このような効果が得られない場合があった。以上の結果から,木材保護塗料の耐候性向上には,塗布量だけではなく木材素地の塗料浸透性を高めることが重要であることが示された。

収録刊行物

  • 木材保存

    木材保存 42 (1), 18-25, 2016

    公益社団法人 日本木材保存協会

被引用文献 (2)*注記

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