グローバル期における地域構造の変容と地方都市

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Regional Structure and Local Cities in the Globalization Era
  • グローバル期における地域構造の変容と地方都市 : 中国地方の都市を事例として
  • グローバルキ ニ オケル チイキ コウゾウ ノ ヘンヨウ ト チホウ トシ : チュウゴク チホウ ノ トシ オ ジレイ ト シテ
  • A Case Study of Cities in the Chugoku Region
  • 中国地方の都市を事例として

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抄録

明治期以降, 日本資本主義は地域格差を活かすかたちで空間の再編成を行い, その蓄積を拡大させてきた. このプロセスのなかで日本社会の地域構造は, 後進国型の都市と農村という部門間分業の二重構造から, 先進国型の同質的な単一の生産体系に基づく地域間産業部門分業を反映した「中心-周辺」という統合構造へ, 転換してきた.<br>グローバル化にともなう企業内国際分業が進むなか, 「中心-周辺」構造はいっそう強化され, 企業の立地戦略に影響を受けるかたちで「周辺」地域の産業構造や労働市場の再編が進んでいる.<br>これを受け, 本稿では, 「1人当たり県民所得と財政投資受益・負担率」を指標として都道府県を6の地域クラスターに分類した. さらに, 社会統計データをもとに各クラスターの特性を明らかにし, 日本社会における「中心-周辺」構造 (=地域間格差) の特徴点を明らかにした.<br>このうえで産業別職業データを用いて中国地方5県の市町村を7のクラスターに分類し, 各県の地域構造の特徴を示した. さらに, 地域格差クラスターで「周辺的農業地域」と「半周辺的工業地域」に位置づけられた島根県と広島県を取り上げ, 両県の地域政策の特徴を示すとともに, 島根県出雲市と浜田市, 広島県呉市と東広島市を事例として企業の立地戦略の動向によって地域再編を迫られている地方都市の姿を明らかにした.

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