犯罪者を家族にもつ人びとはいかにしてスティグマを内在化するのか

  • 髙橋 康史
    筑波大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程 日本学術振興会

書誌事項

タイトル別名
  • How do Family Members of Offenders Internalize Stigma?:
  • 恥の感情に注目して
  • Focus on Feelings of Shame
公開日
2016
資源種別
journal article
DOI
  • 10.4057/jsr.67.21
公開者
日本社会学会

この論文をさがす

説明

<p>本稿の目的は, 犯罪者を家族にもつ人びとが, スティグマをいかにして内在化していくのかを, 生起される恥の感情に注目しながら明らかにすることである. そこで, 犯罪者を家族にもつ人びとを対象にインタビュー調査を行い, Rachel Condryの「恥の網の目 (web of shame)」を用いて分析を試みた. Condryの研究は, 重大な罪を犯した人の家族らに限定し, その恥の感情を類型化することにとどまっている. これに対して本稿では, 軽微な犯罪も分析の対象に含め, いかにして恥を感じるのかをプロセス的に捉えることを試みた.</p><p>分析の結果, 犯罪者を家族にもつ人びとが抱く恥の感情は, 他の家族成員の犯した罪の大小に接近するよりもむしろ, 事件前後においての社会における自己の位置づけの落差を認識することによって生起されていたことが明らかになった. 家族らは刑事司法システムにおける警察などとの相互行為のなかで「犯罪者の家族」としてのまなざしを認識しながら, 置かれている状況の変化を自覚していくことになっていた. 以上の分析によって, 犯罪者を家族にもつ人びとの恥の感情は, スティグマをもたない時期の社会的経験によって影響を受けるという示唆が得られた.</p>

収録刊行物

参考文献 (4)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ