胸囲結核の1例

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タイトル別名
  • A Case of Pericostal Tuberculosis.

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抄録

72歳の男性。20歳時肺結核, 24歳時に腰椎カリエス, 回盲部結核の既往あり。2ヵ月前より右胸肋部に圧痛を伴う腫脹が出現し, 初診時には鶏卵大の皮下腫瘤を形成していた。ツ反中等度陽性, 膿瘍穿刺液からガフキー1号, 結核菌培養陽性, 胸部X線像及びCT所見より胸囲結核と診断。INH 300mg/日, RFP 450mg/日, EB 750mg/日の内服を6ヵ月間行ったところ膿瘍は著明に縮小した。胸囲結核の報告は全科で年間数例と比較的稀であるが, 1975年以降1998年までの皮膚科·形成外科領域からの報告14例につき統計的観察を行った。また, 胸壁の結核性膿瘍は胸腔内病巣との連続性により分類も治療も異なるため, 他科との連携も考慮し, 「胸囲結核」の病名で統一した方が良いのではないかと考えた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 61 (4), 491-495, 1999

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (43)*注記

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