単純血漿交換法を施行したTENの2例

書誌事項

タイトル別名
  • Two Cases of Toxic Epidermal Necrolysis Treated with Plasma Exchange
  • 症例 単純血漿交換法を施行したTENの2例
  • ショウレイ タンジュン ケッショウ コウカンホウ オ シコウシタ TEN ノ 2レイ

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抄録

単純血漿交換法を施行した中毒性表皮壊死剥離症(toxic epidermal necrolysis;TEN)の2例を報告する。症例1:50代の女性。感冒様症状に対し,ルル®,バファリン®,アルピニー®坐薬を使用後発症。症例2:60代の男性。急性心筋梗塞を発症し,治療過程で多剤を使用しており原因薬剤は特定できず。いずれもステロイドパルス療法を施行後も紅斑,表皮剥離が進展し,単純血漿交換法を施行した。2例とも数日以内にびらん面の上皮化が認められたが,症例2は急性心不全により死亡した。TENの発症機序にFas/Fas系を介した表皮角化細胞のapoptosiが提唱されているが,自験例では血漿交換施行前の患者血清中sFasLの上昇が認められなかった。自験例で単純血漿交換法が有効であったことはTENの発症·進展にはsFasL以外にも重要な因子が関与する可能性を示唆している。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 70 (4), 387-392, 2008

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (19)*注記

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